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「あ、かかか海兵!」

チョッパーはナミのみかん畑の下にある人影を見て驚いた
が、当の海兵はチョッパーに気付かず寝息を立てている。


「…寝てるのか?」

「寝てるよ。」

「うわぁ!!」

予想していなかった返事にチョッパーは飛び退いたが
海兵の腕にがっちりと捕えられてしまった。

「おお、モフモフだぁ。」

「な、やめろコノヤロー!」

「ちょっとだけ抱きしめさせてよトナカイ〜」

「トナカイトナカイ言うな!オレはトニートニーチョッパーだ!」

「そうか、チョッパーか。わかった、じゃあ少しこのままでお願いしますチョッパー。」

「う、うん、いいぞ。」


海兵はひたすらチョッパーを撫でたり顔をうずめたりしている。


「く、くすぐったいぞ。」

「あ、ごめんごめん。こう、モフモフしたものって触りたくなるんだよな。」


そういうと海兵はチョッパーを解放した。


「サンキューチョッパー、充電できた!」

「おう!なぁ、おまえ本当にこの船の仲間になるのか?」

「ん?そうだなぁ…オレはまだ海軍に所属してるからなぁ。」

「じゃあ海軍やめたらこの船に乗るのか?」

「オレが海軍をやめるだって?はは、それはきっとないよ、チョッパー」

「そうなのか?じゃあ海軍のまま海賊になるのか?」

「あのね、なんでオレが海賊になること前提なの。」

「ルフィは言い出したら聞かないからな。」

「オレの意見は無視なわけね…。」

「エッエッエッ、おまえ他の海軍のやつらとちょっと違うな。」

「そうか?」

「煙のやつとかと全然違うぞ!」

「スモーカー大佐か。オレが違うんじゃなくてスモーカー大佐が違うのー。」

「そうなのか?でも海軍はすぐ追っかけてくるのにお前は追いかけてこないぞ?」

「オレの手錠はナミとかいうやつに取り上げられてるし、オレ一人で勝てると思うか?」

「みんな強いからな!」

「だろ?だからこうやってのんびり寝てるしかないの。」

「ふーん、そうなのか。」

「そうなの。はい、チョッパーこっち。」

「ん?なんだ?」

「ここは昼寝にちょうどいいよ。はい、一緒に寝ましょうね。」

「オレを枕がわりにするな!」



いっしょに昼寝をした海兵はやっぱり他の海軍の奴らと違う
すごくやさしい感じがした。





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